つり橋便り > 2005年 > 3月

3月4日【ゆきおろし】
雪の話題ばかりが続きます。ひな祭りの季節だというのにまた雪下ろし。木造3階の一番上は高さもあり瓦屋根ですのですべる恐怖もあり。ベテランの内務さんはひょいひょいです。でも気をつけてほしいです。事故が起きませんように。


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3月6日【読書日記】

◆ファスト風土化する日本 郊外化とその病理:三浦展/洋泉社
 著者は新潟県・上越市出身。親近感を感じて読み始める。最近地方で凶悪犯罪(それも若年層の)が多々発生する原因を、地方文化の崩壊に探った書。隣町三条市で起きた事件も取り上げられていたりする。…が、たしかにアマゾンの書評にもあるとおり、丹念な調査はおこなわれていない様子で、こじつけに感じるところも多々。しかし、地方の国道沿いにジャスコ、ヤマダ電機が並ぶ風景を全国あちこちで見かけるようになったのは確か。その理由やそこから生まれた地方文化の変容は肌で感じるところなので、興味深く読んだ。
 地方商店街の目指すべき方向に「吉祥寺」「高円寺」などをもってくるのだが、
ん〜、そりゃ無理があるなあと思った(笑)。最近、三条市の一ノ木戸商店街がアーケードをリニューアルしています。シャッター街と呼ばれてしまった町がどんな風に復活するのか、できるのか。
 ジャスコやヤマダ電機に行くのも、もう飽きてきたかもな〜というのが、地方在住の私の気持ち。また変容が始まると思う。たしかに今までの流れはこうだったよなと、分かった気になれる一冊でした。

◆イン・ザ・プール:奥田英朗/文芸春秋
 たしか本の雑誌で紹介されていた記憶。ずっと読もう読もうと思ってて、やっとページを開いたら止まらなくなった。評判通りのおもしろさです。漫画読んでるみたい。漫画だったとしたらビッグコミックオリジナルにありそうな。
 著者の顔写真を見ると、ますます漫画家みたい(笑)。
 いいなあ、こういう人にあこがれます。
 とにかく面白いので一読をおすすめします。伊良部精神科医をめぐる患者のストーリーですが、私が一番面白かったのは「コンパニオン」でした。
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3月12日【読書日記】
◆プチ哲学:佐藤雅彦/中公文庫
 著者は「だんご三兄弟」「ピタゴラスイッチ」などの生みの親。この人の発想は実にユニークで、思考の重箱の隅をどんどん突いてきます。この本もパラパラめくるだけで愉快になります。他にも毎月新聞とかクリックもベストセラーになってます。全部読みましたが(本当にどの本もパラパラ〜と読める割に印象に残る)、エッセンスはこのプチ哲学が一番つまってるかなとおもいました。唯一、表紙裏に著者近影が載っているし(笑)。
 彼の原風景は砂山らしい。なんかわかる気がする。中島敦(李陵・山月記)の高貴さにも似たシンプルな雰囲気。天才なんだろうな。
 毎月新聞の中で『私たちは、質問(=問題)ができた時に初めて答えに向かって進むことができる。極端な言い方をすれば、素晴らしい質問ができた時、その先に素晴らしい答えが用意されていると言ってもいいほどである。…ここ数年、自分の活動も〈新しい考え方〉を模索しつづけているが、いまだに〈質問ができない〉状態のままである』とのこと、凡人の私も同様なことを感じてます。
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3月14日【村上・瀬波にいってきました】
 りょかん青年部のセミナーが瀬波であり、村上市の町雛巡りも体験してきました。今回のセミナーは有馬温泉の観光カリスマ金井啓修さんと、村上市の観光カリスマ吉川真嗣さんにお話しを伺うというもので、この町雛めぐりを仕掛けたのが吉川真嗣さんです。苦労話はじつに胸にせまるものがありました。商店街の道路拡幅計画に反対し、昔の街並みを残す苦労。村八分になったといいます。負けずに頑張り、外観では勝負できないので、それぞれのお店の内部に残る城下町の町屋の風情を「お雛さま」「屏風」という家宝公開とともに観光客に魅せるアイディア!まだまだこれから可能性がたっぷりの村上市を堪能してきました。

伝統の鮭の塩引きがお店の天井にだだ〜っとぶらさがっています。吉川さんは町巡りのお客様に、伝統のあれやこれやをお話して聞かせてくれます。村上の鮭、さばいた腹は全部開いてなくて、一ヶ所つながったままになってます。村上のサムライたちが作った鮭文化であり、縁起をかついで「切腹」にならないようにしたのだそうです。

見事な御雛様です。長野の小布施でも古い雛人形をみせる会館がありましたが、ここ村上では普通のお店やお宅に飾ってあるのを見る方式。外観は一世代前の商店街なのですが、中は旧家の造りで、梁や天井がだ〜んと高い居間に、どうみてもこれはお宝だ!(笑)というような、旦那様たちの雛人形がそれぞれ。趣向や造りがそれぞれ違い、人形としても価値があるものばかりなのではないでしょうかね。吉川さん、うまいこと考えたな〜。

こちらが黒塀プロジェクトの発端になった建物。ここを取り壊すのに反対した吉川さんは、結果的にここに住むことになって、今では内部をモダンに改装して自宅兼サロンになっていました。季節はずれのぼた雪が舞い落ちるなか、燻し銀の風格ある木造屋敷。ん〜絵になりますね〜。で、この家の内部を改装するときに、知人から有馬の御所坊さんを参考にしたら?とアドバイスをもらって、それがきっかけでふたりの親交がはじまったのだとか…。

とにかく、これからも村上の街作り発展していくことでしょうね。

ちなみに私の母方のじいちゃんの実家は、この木造屋敷の近くの寺町にあります。母(女将)は昔の村上祭りのことをよく話してくれます。城下町で活気のある町だったのでしょうね。昔から。

 どんな壁があろうとも元気いっぱい逆境に打ち克つ観光カリスマおふたりの話しに心が躍りました。俺はいったい何と闘うのだろうか、なにを目指せばいいのだろうか?そんな宿題と元気をプレゼントしてもらえたステキな時間でしたよ。

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3月18日【ゆきどけ】
 今度こそ雪どけモード。守門川も雪どけ水でこごり始めました。春雨も降り始め、太陽がでれば春の日差し。三寒四温。こうなってきたら早く土に顔をだしてほしいです。

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