効能
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断食祈願で湧出した昆布茶のような食塩冷鉱泉

 湯上がりの客が、

「またいっぺぇ(たくさん)塩入れたんじゃねぇか?」

 と冗談をいう。なじみの客である。
 それほどこの温泉の湯は塩分が多い。
 舌で味わってみると、甘塩の昆布茶のようだ。

 10年ほど昔、年寄りが二人、近くの山で怪我をした。一人は町の病院へ行き、一人はこの塩化物泉にかよった。

「おめんちの風呂は化膿しねえなあ 」

 と温泉を選んだ怪我人の方が回復がはやかったという。

「殺菌力が強いのでしょうね。切り傷なども、化膿せずに傷の周辺の肉がもり上がって、乾くんです。」

 と、宿の三代目の主人・大竹保男さんは話す。

 信濃川の上流、守門川にかかる吊り橋をわたると、川畔に大正時代の料亭を思わせる宿の正面がみえる。
 昭和の初めに燕市にあった三階建ての料亭をここへそのまま移築した。一軒宿である。

 三代目の祖父が、この地に温泉を掘りあてた。毎日少しづつ堀り、2〜3年はかかったという。その「作業日誌」は今も残っている。地下70メーターの地中から温泉が噴出したのは、祖父が1週間の断食で祈願した翌朝だった。

 湯から上がると、塩分の含有量がゆたかなだけ、全身がさっぱりとする。

 ありがたい・・・。

1リットルあたり食塩を15グラム以上含む泉水を強食塩泉(ゾール泉)と分類します。食塩を16グラム含む「嵐渓荘」は強食塩冷鉱泉となります。食塩泉は高温で湧出することが多く、有馬温泉(兵庫)なども100度以上の高温泉として有名です。「嵐渓荘」のように食塩冷鉱泉は数少なく、日本一の食塩量(39グラム)を誇る越の湯鉱泉(新潟)や鹿塩温泉(長野)があるくらいです。  「嵐渓荘」の湯は他の成分をほとんど含まない純粋な食塩泉で、湯上がり後も持続する保温効果が特長です。皮膚に塩分が付着すると、汗の蒸発を防ぐのでポカポカするといわれています。 温泉通の間では「熱の湯」として親しまれています。

郡司勇の鉱泉ベストテンに選ばれました
(通販生活より) 郡司流鉱泉の定義
一、源泉湧出時の泉度が25度未満であること
一、泉質の特長となる成分が豊富で、加熱後もその特長が失われないこと。
※郡司勇
1960年生まれ。学生時代よりはじめた温泉巡りは2,744ヶ所を数え、今では、お湯を味わっただけで、泉質とその旅館名まで当ててしまう。 「TVチャンピオン全国温泉通選手権」3連覇中


泉質はナトリウム−塩化物冷鉱泉(高張性 中性 冷鉱泉)です。くわしい分析書にご興味のある方は以下のPDFファイルをご覧下さい。